今回は月面の絶景「虹の入江」の紹介です。まるで南太平洋のサンゴ礁の島々にあるような、ロマンティックなネーミングがされたこの地形は、月齢(新月からの日数)9~10日目くらい=上弦の月から2~3日後=に見えてくるもので、双眼鏡でも確認できます。
虹の入江(赤い矢印)は左上の写真では「雨の海」にあるのがわかります。 特に明暗境界線にあるチャンスには、夜の部分に入江が浮き出て輝き、それはそれは美しい光景を見る事ができます(写真右)。
虹の入江はその形から一目で、「雨の海に半分埋もれたクレーター」だということがわかると思います。
つまり、巨大な隕石衝突によって雨の海ができ、地下からあふれ出てきた溶岩が、虹の入江になる前の古いクレーターに押し寄せてきて半分うずめてしまった、ということになります。
写真は両方とも実際に見るのとは反対に、上が南になっています。望遠鏡では上下左右さかさまに見えるので、天体写真もこのようにするのが慣例となっています。
ウィズモール担当: トウヨコランドリー